実際の業務では、レビューが行われる回数は多く無く、プログラマがそれ以上に要求されるスキルは、第一に「時間管理」です。端的には「スケジュール管理」と思われがちですが、そうでは無く「その一時間を何に使ったか」という事を正確に把握する必要があると言う事です。プログラマは、その時間の全てを「プログラム作成」にあてているのでは無く、工程別に時間を消費しています。また、同じ工程でもアプリケーションの難易度や習熟度でかかる時間が違って来ます。これは、時間と共に変化して行くものではありますが、統計を取ればそんなに違った値は出ず、将来の自分の作業の元となる資料や、方向性を決める要因ともなります。
第二に必要なスキルは「ミーティング」です。これは大なり小なり、つまり二人の会話から大きな会議に至るまで全て同じで、「必要な情報を効率良く得る」手法を知る必要があります。ミーティングでは、無駄をなくすと言う効果があり、人件費のみで成り立つソフトウェア開発では、会社と個人両方にとって重要な位置づけです。
第三に必要なスキルは「インターネットによる調査能力」です。昔は書籍や他人に頼るしか無かった技術情報も、インターネットでは簡単に手に入ります。もちろん、裏づけの無い一般情報がほとんどですが、それでも信頼のおける情報はたくさんあり、それを社内で検証すれば十分開発のささえとなります。ものによっては、初めての経験でもかなりの確率で有用な情報を得る事ができます。ですが、この調査は一朝一夕には行かず、日頃からの訓練が必要になります。